五輪最終予選兼アジア大陸予選女子の展望

加藤 敦志 講師一覧


みなさんこんばんは。
バレーボールメルマガ(加藤)です。

東京の桜はすでに葉桜。あー残念、、、
皆さんのところの桜はいかがでしょう?
今日は風が強く、気温も高くありません。
もう桜が終わったのにまた、冬?
なかなかわかりにくい季節感。

どうか体調を崩さずに、バレーボールライフを
充実させて下さい!

どこかのサッカーワールドカップの番組のロゴ、
キャッチコピーにこんなのがありますよね?!
「負けられない戦いがここにある」。(でしたっけ?!)

まさしく、バレーボールにとってのこれ、否、それより強い
メッセージを贈るべき五輪最終予選兼アジア大陸予選
(通称OQT)開幕まであと一ヶ月を切りました。

「絶対に負けられない、そして、
勝たなければならない戦いがすぐに来る」。

そこで、女子開幕の5/14(土)の週まで(加藤)の
戦前予想を、今週より独占掲載したいと思います。
皆様に(OQT)の楽しみを知っていただければ、
尚一層面白く観戦できること間違いありません。

ツッコむ!OQTの展望(女子編)
(加藤)の結論から言ってしまうと、戦法戦術の
真鍋ジャパン(女子)、駒使いの妙、南部ジャパン(男子)
がどうパワーと高さに秀でる相手に立ち向かうか?
という事になると思います。

全日本女子=真鍋ジャパン
4年前のロンドン大会で銅メダルに輝き、お家芸の
バレーボールの復活を世界に強く印象付けました。
この勢いをかい、そのままリオ五輪までの4年間を
順調に過ごした?!いやいやそんなにすんなり
行かなかったのが本当のところだったようです。

主力の引退、セッター竹下 リベロの佐野、キャプテン、
ミドルの荒木などメダルの原動力となった選手が引退
(荒木選手は復活しましたが、)
また木村沙織選手に往年の力が見られなくなっていること。
それらのマイナス面をカバーすべく台頭してきた若手、
セッター宮下 オポジット長岡、ミドルの大竹。

そして昨年のワールドカップで踊り出た
新生ウィングスパイカー古賀選手。
その引き算の具合はプラスに出る、マイナスに出る?
どうか!うーん。実は(加藤)の評価は渋めです。
まだロンドン五輪のころには(戦力的に)追いついて
いないよう。真鍋監督もそれをよく知っていて近年は、
戦法戦術で切り抜けようと考えた。

「ハイブリッド6」

この戦法が出たのが一昨年2014年、ミドルはクイック、
ウイング(レフト)はテンポ2程度で飛行時間の
長い平行とスやテンポ3以上の高めのトス
(コンビネーション及び2段トス)、ウイング(ライト)は
テンポ2~3でクイックを絡めた時間差攻撃、
というような、ポジショナルな攻撃を決めない
斬新な発想。

だからミドルといわれる選手が対角に位置しないいわば
変則な攻撃フォーメーションを敷いたのです。

世界の標準から外れた攻撃フォーメーション。
鮮烈なデビュー(メディア効果も上々)を果たした
この戦法、当初は相手が面食らって効果ありであったが、
結果的にはやはり高さ、パワーのある、体格に恵まれ
ブロック力のあるチームには通用しなかった。
(昨年のワールドカップ、一昨年の世界選手権)
戦法が粉砕されてしまった。

加えて、こういう嫌なチームのもっとも曲者なのがサーブ。
攻撃(のパワー)がすごいということは≒サーブが
強烈であるということでもあります。ですから、
いくらハイブリッド6にレセプションの精度Aキャッチを
求めなくてもよいとの留保する部分があると思いますが、
Bキャッチ~Cキャッチでは、機能は半減以下となってしまう。
やはりレセプションの精度に関係するシステムであった。

戦力の入れ替わりと戦法戦術の開発と習熟度。戦略家と
言われる真鍋監督が一体何をこの五輪最終予選兼
アジア大陸予選で登場させるのか、このOQT目が離せない。

真鍋ジャパンの強みは豊富なスタッフを抱え、
ポジション毎にコーチを配置し、責任を持たせる分業管理制、
そして毎日の如く行なわれるスタッフミーティング。
この議論で培われるアイデアは陳腐なものでは決してないはず。
ハイブリッド6が高さとパワーに敗れてから、身を潜めるように
合宿を重ねているよう。たぶんメディアから新戦法が洩れる
可能性を嫌がってのこと、きっと情報統制を掛けているに違いない。
(と深読み)。さぁ、どう出る、真鍋ジャパン。

前回ジャンプフローターサーブで主導権を握ってきたそのサーブに
ついても手を加えられるか?その戦術眼に目が離せない!

ここで、女子の日程を見てみましょう。
5/14(土)VSペルー 5/15(日)VSカザフスタン
5/17(火)VS韓国 5/18(水)VSタイ
5/20(金)VSドニニカ共和国 5/21(土)VSイタリア
5/22(日)VSオランダ

「(日本開催の)ホームで若い選手も半分くらいいますので、
プレッシャーよりも勢いを持って臨みたい」
(フリーマガジン「スポプレ151号」より抜粋)と真鍋監督。

確かに登録メンバーは半分くらい新しい名前が目立ちます。
(あれっ新鍋選手もいないなぁ?!)チーム的にはベテラン:
中堅:若手のバランスが上手く取れているチームが強みを
発揮すると言われています。どちらかというとベテランと
若手のチーム編成の傾向が強いようです。

チーム構成上のメンタルで技術的なつなぎ役=中堅の役割を
誰が果たすのか、前回の新鍋、江畑選手のような選手が
必要でしょうね。(迫田選手もその一員ですね。)

さて、もう一度、五輪出場の条件について復習です。

1.アジア最上位チーム(アジア大陸予選枠)
2.上記1.を除いた7チームのうち、上位3チーム(世界最終予選枠)
3.試合方式は男女8チームによる1回戦総当り戦(リーグ方式)

※日本バレーボール協会「2016リオデジャネイロオリンピック
バレーボール最終予選」パンフレットより改訂
そして、すでに五輪出場権を獲得しているのは、
女子:開催国ブラジル、中国、セルビア(2015年ワールドカップ)、
ロシア(ヨーロッパ)、アルゼンチン(南米)、アメリカ(北中米)、
カメルーン(アフリカ)

残すはアジア代表とワイルドカード(最終予選枠)のみとなっています。

やはり、(加藤)は真鍋ジャパンの新しい戦略戦術を見てみたい。
飛び出せ、ハイブリッド7,8、9そして10!

来週続報です。

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