白熱、プレミアリーグ2!

加藤 敦志 講師一覧


今週もよろしくお付き合い下さい。
2月の声を聞き、一昨日は春の陽気、しかし立春の今日は、
雪混じりの天候です。寒暖の差が激しい今日この頃、ご自愛下さい。

◎プレミアリーグ女子観戦記
Vプレミアリーグ東京大会(2/1)から

女子も熱いですよ、Vプレミアリーグ。
東京大会を観戦してきました。久しぶりの生のリーグ戦、
天皇杯などのトーナメント戦と違う雰囲気があり、
とても懐かしい気持ちになりました。

(以前今でいうチャレンジリーグ所属の監督・コーチでした!)
各チーム、夫々の所属企業の応援団も活躍していました。
面白い試合でしたよ!選手の健闘に拍手、拍手です。

さてさて、今回は少しコーチらしく技術的にこの試合を
振り返ってみましょう。ちょっと苦言を呈する形ですが、
少々気になった点です。

○パスの精度について。
1.アンダーパスの正確さ
アンダーパス(基本姿勢が同じという意味で)レセプション
(サーブレシーブ)について、全体的に、少し荒っぽいな
と感じたのです。

そのチェックポイント;
・膝の間、へその前の(ボール返球を安定させるための)
コンタクトポイント。(ボールをとらえる所)
それが、ずれていることが間々、見られました。

例えばフロント(フォワード)のウィングスパイカー
(サイドヒッター)がレセプションをしてからスパイクを
打つために移動し、助走する、言わば連動した動き
(レセプション→移動・助走→スパイク)によって、
移動する動きとレセプションの動きが同時並行することで、
基本のコンタクトポイントがずれるとも考えられますが、
非常に不安定さが目立ち、失敗するリスクが高い姿勢での
ボールコンタクトが見られました。

またそれは、パスされたボールの球質においても、

・トップスピンなどのボール回転となり、これは次の
パスする味方(セッター)にとって上げやすいパスかな?
と思ったのです。

そうです、アンダーパス、レセプションの結果よいボールが
返球されたとしても、ともかくセッターには返っている
状態では、ナイスパスとは言えないんです。

それから、もうひとつアンダーパスをしていた時の
・ボールコンタクトの瞬間の、膝の屈伸度が浅く、
フロアから遠いところでボールをコンタクトしている。
それもよく見かけてしまったのです、、、

時と場合にはよりますが、基本的には、パスを渡す味方に、
(時間的)余裕を作るために、なるべく床の近くでボールを
コンタクトして、パスする味方にボールが到達するまでの
時間を少しでも長くすることで、そのパスする先の味方の選手
(主にセッター)が、その時間の余裕、「間(ま)」に相手や
味方の状況を観察し、相手の動きを察知することができ、
味方に優位で相手を翻弄するトスを上げることができるのです。

だからなるべくその「間」を取るためにボールを低い位置で
とらえてパスをすることが基本となります。

それに加えて、
・セッター含め、2段トスをアンダーパスで処理する
場面も多々ありました。

確かにトスとしては、アタッカが打てる場所に行っている
こともありましたが、果たしてスパイカーにとって打ちやすい
トスでしょうか?それはなぜか、オーバーパスでトスするのと
アンダーパスでトスするのでは、スパイカーに与える印象が
随分違ってくるからです。また、正確性についても
影響を受けることになります。

それの答えはこの後で!

Vプレミアの選手は、すでに技術的に成熟期にあります。
しかしながら時には、初心に帰る意味で中学、高校で繰り返し
行っていた基本の動作を、反復してみて身体に思い出させること
=修正することもやった方がより高度なプレーに結びつくと
思います。

今回は少し上から目線でごめんなさい。
(一生懸命さについては全く問題ありませんでしたから!)
基本の大切さをもう一度確認下さい。

・VプレミアリーグHP
⇒ http://www.vleague.or.jp/

◎キラっ、なるほど!情報2
「温故知新」2001年に開かれたアジアコーチセミナー、
それに出席をしていました。その時の講師が、
現イラン男子監督のフリオ・べラスコ監督(当時はイタリア監督?)
その方の講習内容をレジメで読み返していました。
ここでキラっとした「日常習慣と試合クセ」についての2回目。

M-T-M

という言葉をご存知でしょうか。
Mは、Matchの、Tは、Train(ing)です。
試合―練習―試合という順序で行う練習方法のことです。
Match(試合)の動きの中で出た課題(時には良いプレーも
含むでしょう。)を抽出し、それを切り出して個別練習して、
再度試合の形式の中でその出来を確認するというやり方です
(もしくは、良いところをより固定する。)

試合で発揮できるスキルを習得するのは、限りなく試合に近い
状態でという考え、すなわち、習慣化とすること、練習を
試合化することが大切という考え方です。

ベラスコ氏もその習慣の大切さを説いています。
「日本の選手はスパイク練習をするときに
ブロックをつけずに練習する」。

さて、そこで先ほどのアンダーパスの2段トスの件、
いつも練習では、セッターがオーバーパスで上げるトスを打つ
練習をしているのが、アンダーパスのトスにスパイカーに
違和感があるのは当然のことではないでしょうか。

このような心理的なアンダートスを打つことの
やりにくさがあると思うのです。

ですから、練習のときからアンダートスに慣れる、
習慣化することが大切ではないでしょうか。
大概、トスといえばオーバートスであり、
それを打つ練習がほとんどではないでしょうか!

【編集後記】

ソチ冬季五輪が近づいてきました。
夏でも冬でも「五輪」は、胸熱くなる思いがあります。
本当に、日本勢の活躍を期待しています。

私は、特に、バレーボールと同様の球技の
チームスポーツである、アイスホッケー女子の
スマイルジャパンの活躍がとても楽しみです。

体格で劣る日本は、スピードと組織力で対抗する
という図式はバレーボールに通ずるところがあります。
どの競技でも五輪で抱えている課題は一緒なのでしょう。
参考になることがいっぱい潜んでいるような気がします。

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