あえて、大喝!リオ五輪、全日本女子の第一戦

加藤 敦志 講師一覧


みなさん、こんばんは。
バレーボールメルマガ(メルバレ)の加藤です。

いよいよ開幕したリオ五輪。
やって来ました全日本女子の第一戦、8/6、
この初戦の相手は五輪最終予選兼アジア大陸予選(OQT)で
敗れた韓国。予選リーグを有利に突破するために、
雪辱も兼ね、どうしても勝ちたい相手。でした、、、

喝ぁぁぁぁつ!

◎石川祐希選手の挑戦の意味とは?
(男子)バレーの石川選手、イタリアのトップリーグ、
セリエAへ短期派遣の形で参戦。7/8中央大で記者会見。
(東京新聞より関連記事を(加藤)が改訂)

2020年東京五輪のエースと目される石川選手が海外に
武者修行に行きます。期間は今年12月中旬から
来年3月末までで、2年前に続く再挑戦。

大学1年生の時も約3ヶ月セリエAの名門モデナに
派遣されていました。万全を期して向かえた
今年5月のOQT。全日本の新戦力となって臨んだ結果、
リオ五輪の出場権を逃してしまいました。

しかし、石川選手はそのまま黙っている男ではなかった。
彼の高いモチベーションは4年後に向いていた!

「チームでスタメンを張って世界と戦い、2020年の
東京五輪に向けて再スタートを切りたい」と抱負を
語っています。(同新聞記事より)

2年前の武者修行では、
「自分の力を試しに行き、実力がなく試合に出られなかった」
と悔しい思いをしたようですが、「海外(のチーム)と
試合する時も、平常心で自分のプレーを出せるようになった」
という成果があったとも、述懐しています。
海外独り武者修行の効果は肌身で感じているよう。

(今回移籍するチームの)ラティーナは中堅のチームで
「僕が出られる可能性がある。上のチームを倒してアピールしたい」
(同新聞より抜粋)と抱負を語っています。そして、何より、

「今何か行動を起こさないと変わっていけない。
自分が海外に行き、(日本の)先頭に立ちたい」と強い決意を
述べています。ここが、素晴らしい!

この石川選手の英断を(加藤)は賛同したいと思います。
なぜなら、海外の選手が集まるヨーロッパ、高さとパワーを
常に体感、実感できる環境で、自らの技術や体力、メンタル面が
鍛えられる事は間違いないところです。

ヨーロッパのチームが軒並み強くなっている理由は、
プロリーグが存在し、そこに各国のナショナルチームレベルの
選手が集い、高いレベルでの競い合いができる、技術、
高さ/パワーに対応する鍛錬には最適の場所となっているからです。
トレーニングの負荷の原則と同義で、身近な例としては、
レベルの高いチームとの練習試合をして得られる効果と同じ。
それがリーグ中は毎度毎度できる。石川選手の意識の高さに
感服するとともに、(自らを伸ばすための)戦略家としての
才能に拍手です。

日常から世界の高さとパワーに慣れ、その対策を立てておく
重要さは日本が世界と伍するためには必要条件でしょう。

さて、リオ五輪女子バレーボール第一戦、韓国の世界屈指の
エース金軟景(キムヨンギョン)に得点30点をたたき出されて
しまったこの試合は、OQTで出た課題を克服できていない事が
大きな敗因と(加藤)は見ています。

日本 1(25-19、25-15、25-17、25-21)3 韓国

第1セットをエースの木村選手の攻撃、効果的なサーブなどで
先取しました。本来ならここから波に乗れるはずの試合が
2セット目からガラリと展開が逆転してしまいました。
その理由を考えてみましょう。

1、金軟景(キムヨンギョン)対策、主にスパイクが機能していない。
(190cmを越えるスパイカーをどう封じるか日本の永遠の課題です。)

2、5月のOQT予選で苦しめられたユニークなサーブへの
レセプション対策が不十分。
(ジャンプフローターのフォームでスピンをかけるもの。
サーブポイントを許していました。)

3、やはり、OQTで対応できていなかったセンターからの
セミ攻撃(テンポ2くらいの高さ。トスが上がって
打たれるまでが1.5~2.5秒くらいのトス)

対策が不十分(韓国版ハイブリッド6、MB1的な攻撃で
カウンターアタック:相手の攻撃を責め返す場面で
使ってきました。これが止まらない、ブロックでも
ディフェンスでも)

守って勝つ戦術、メンバーを選んだわりには力が発揮できて
いなかった印象。この3つのポイントについては、OQTでの反省、
分析から対応策が充分に立てられ、厳しい練習で体得したと
考えていました。

ですから、「大喝」なのです。1度ならずとも2度までも
してやられてしまったこと、これが悔しい。

「第1セットは(韓国の)13番をうまく崩せて試合をつくれたが、
7番になってチームが落ち着いた」と荒木選手が感想を述べています。

確かに
「レシーブに難があった朴正我に代わり、李存英が入って流れが変わった」。
(東京新聞8/7より抜粋)のでしょう。

ですから1セット目によく決まっていた木村選手を初めとする
フェイント攻撃は2セット目から影を潜めてしまいました。
そういうところで韓国に安定性が出ました。

しかし、しかし、それを知った上で敢えて苦言を呈するなら、
そんなことはすでにアナリストの分析の上で判っており、
そこまできちんと分析しているはず。

ですから、なぜ裏のウラを読めなかったのか?
無策であったことが腑に落ちません。

しかし、残念でなりませんが、ここは(心の)切り替えが大切。
今後の復活を信じて、ガンバレ、日本!まだまだ、
全力応援したいですね。

【編集後記】

声の効用(前回からの続き)⇒声以外の力を出す方法の前振りです。

火事場のくそ力(バカ力?!)についてお話して行こうと思います。
キーワードは、「クレンチング」と「エアートラッピング」。
乞うご期待。

 

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