そうかぁ!最近の情報から3&「冬の講習会―福島白河編」

加藤 敦志 講師一覧


震災から4年。
先週は被災地のバレーボールコーチ仲間より
生の声を届けました。皆さん夫々に本当に
復興に向け前進されていることを
肌で感じました。

そして、皆さんに思いがけなくこう言って
いただいたのです。

「気に掛けていただき有難うございます。」

ハッとしました。この日にいたることで、
この震災を自分の記憶の底から呼び起こす
ことをしていた自分を反省しました。
大きな風化が進んでしまっているのかもしれない、、、
これではいけないんだ!反省しきりの(加藤)です。

今週もよろしくお付き合い下さい。

◎そうかぁ!最近の情報から3
ストレッチについて続報

今週の「そうかぁ!」も引き続き、
ストレッチングについての新たな見解についてです。
NHKの「ためしてガッテン」の放送から驚きの
ストレッチングの事実を言って参りました。
本日はそのまとめ、従来のストレッチングの
効用についてです。

クールダウン(整理体操)はやはり普通の
ストレッチングがいいんじゃないの??

試合前、練習前は「アロンガメンコジナミコ」
=動的ストレッチングが効果的であることは
よ~く分かりました。そしてその方法も。
これためしてガッテンのHPからご紹介しました。

では、もう従来一般的だったストレッチはお役御免?

いやいや、そうは思いません。
筋力を発揮するのに効率的に動的ストレッチがあるのなら、
従来の(静的)ストレッチングは、競技や練習が終わって
筋力を発揮することが必要なくなった時に、役立つのでは
ないかと考えられるのでは?

私のコーチングの場面では、
クールダウン(整理体操といいましょうか?!)では
静的なストレッチングを多用しています。筋肉は
ハードな動きをすれば疲労物質の蓄積で、
血行が悪くなりその部分が硬くなります。

そのいわば強ばった筋肉を解きほぐすには、
「パンツのゴムのようにぶよぶよ」にしてしまう
従来のストレッチが効果を発揮するはず。

そして、静的ストレッチのやり方は
「ゆっくり筋肉を引き伸ばして、気持ちがよい
ところで保持する」ですから、試合や練習で
高揚した気持ちを落ち着かせ沈静する効果も
期待ができます。これ、一挙両得。

ウォームアップは身体と気持ちの上昇を狙って
行いますから、その反対、身体と気持ちの沈静を
図るのですから理にかなっているといえます。

「稼動範囲の8割程度で関節を繰り返し動かします」
そうすることにより、

「この動きを2分間行うだけで、柔軟性だけではく、
筋力もアップすることがわかった」
(NHKためしてガッテンHPより)

でした。
けれども試合後、練習後は身体を休め、筋力の回復を
図らなければなりません。ですから今度は逆の効果を
得る必要があります。クールダウン要。

それにはやはりストレッチング、
それも静的なストレッチング!!ここでは筋力の
アップをする必要がないのですから、
「パンツのゴムのようにぶよぶよ」のような状態に
なってもOK。否、どちらかというとそういう状態の
方が好ましい。

なるほどっ!

思い出して下さい。次の一節・
「従来のストレッチでは体温変化がない」
(NHKためしてガッテンHPより)だから
クールダウンの場面では効果あり。
使い分けの妙が必要なんでしょうね。

皆さん、バレーボールの現場でうまくかつ効率的に
両方のストレッチングを行って下さいね。

◎やはり、福島から発信しよう!冬の講習会、
福島白河での講習会-内容編10-

福島の白河ひがしスポーツクラブでの講習内容を
「紙上講習」の形で皆様にお伝えしています。
午後メニューの3サーブレシーブの続きです。

メニューはこうでした。
1.ウォームアップ→2.整列式フットワークドリル
→3.サーブレシーブ→4.股抜きポジショニング(3人組)
→5.プチパス→サーブ1対1→ゲーム10分×3セット。

そして、複数の選手でのサーブレシーブで
必要になるキーポイント、ルールです。

ルール=守備範囲を明確にすることで、
判断をしやすくします。そうです基準と
言ってもいいでしょう。

さて、どうやってその守備範囲を決めていくか?

基本は、三角形にあり。

これはサーブレシーブする選手を三角形に
配置することです。(二等辺三角形でも
直角三角形でもいいです。)

その三角形配列、位置関係は前後、と
左右の関係を作り出します。

今、頂点を相手のサーバーに向けた三角形が
あるとします。その頂角と底辺の2角は
前後の関係、底辺の2角は左右の関係となります。
(算数的に表現が適切でしょうか?
勉強しておきます(о`;)

この縦横(左右)の関係の中で
「どのボール(サーブされて飛来するボール)を
誰がサーブレシーブするか」を決めることが
ルール作りです。

来週に続けましょう!

ひとりが三角形の頂点と底辺の両端のプレーヤーの
位置取り。これはサーブレシーブのシステム、
Wフォーメーションの基本三角形となります。

※Wフォーメーションは先頭列に3名、
後列に2名を配置するフォーメーションで,
中高では一般的なサーブレシーブフォーメーションです。
その3角形が3つ重なっているのがWフォーメーション
ということなり、その基本形は三角形なのです。

「声」とフォーメーション=ルール作りと励行 がキーポイント。
なるほどっ!

※動き方の決め事が重要になってくるのです。
守る範囲が明確になることで、このボールは誰の責任
ということがきちのと分かることで「声」も出しやすく
なるのです。

そのルールがないなかで効果的に「声」を出すことは
なかなか難しい。

それを指導者は、
「声が出ないから(二人の中間に)ボールが落ちるのだ。
だから声掛けが大切だ」と言い勝ちです。

声という課題を解決するために声を出す環境を
整えることで声を出やすくするという作戦です。

また来週続けます。

この講習では、少しひねりを加えてみました。
サーブレシーブの練習というと

一人の選手に対して、ボールの取り方
(姿勢、手のプラットフォーム(面作り)をどうするか)に
重点が置かれた指導、コーチングが多いように思います。
そこから外れてみました。すなわち、

複数の選手でサーブレシーブをする方法、をコーチしました。
そうです、一人での単独練習はすでに学校やクラブで
よく実施されていると思いましたので、ここでは違った
アプローチにしてみたということです。

さて、複数の選手でのサーブレシーブで必要になる
キーポイント、なんでしょうか?

そうですね、一番に思い浮かぶのが「声」なのです。
「声」を掛け合って、誰がボールを処理するのかを
はっきりさせることが重要と誰もがわかります。
そうでないと一つのボールを二人でサーブレシーブしに行って、
ぶつかって、結局誰もその態勢を作れずにミスすることが
起こります。でしょう?

「オーライ!」「はいっ!」とか「だれ、誰」と
名前を呼ぶなど、自分で取るとき、誰かにとってもうとき、
夫々の声があります。また、誰が取るのかわからずに
ポトンとコートにボールが落ちること。それらを防ぐには
やはり「声」が必要。これは常識といえるもので誰も疑いの
余地がありません。しかし、それだけでしょうか?

実はそれに加えて非常に大事なことがあります。
複数の選手でサーブレシーブをする時に。
さて、それは何でしょうか?

来週に続けます。

【編集後記】

「あれから4年。部員が激減、活動も制限されてきました。
来年はやっと部員が増えそうです。あの時なくなった3人が
バレー部の火を消さないように応援していてくれるんでしょうか」。

こんなメールを宮城県石巻のS先生から頂きました。
ご当地の方々はすべての事象がそこに帰結していくこと。
その思いが深いことを改めてそう感じました。また自問自答して、
これから何ができるのか考えます。
その一つの答えとなりそうなのが、「円陣パス」です。

円陣=車座になること=打ち解けること

持久系プロテイン

ビーレジェンドプロテイン「スポーツ&ウェルネス」の 詳細はこちら