-閑話休題-これは使える!TV情報より

加藤 敦志 講師一覧


健康カプセル!ゲンキの時間
(関東では日曜朝7:00 TBSにて放映)

7/5、12は「偉人に学ぶ健康法」と題して
歴史上の大人物の健康法を再現するという番組。
その中でバレーボールに応用できることがいくつか
ありましたので、(加藤)のアイデアも絡めて
ご紹介しましょう。

◎ナンバ歩きの効用

もともとナンバ歩きはバレーボールの行動に応用できる
ものと持論があり、以前紹介したことがあると思います。
特にディフェンス(レセプション、ディグ)の動きに
かなりその有効性を見出すことが出来ます。

番組では曰く、
「服部半蔵は伊賀忍者のリーダーで、敵と闘いながら
家康を守り3日間で200キロ以上の山野を越えたという
逸話も残る武将界のつわもの。

そんな忍者に学ぶ健康法は「ナンバ歩き」「視野改善」
「脱メタボ食」です。(TBSゲンキの時間HPより抜粋。)

ここでは、殊にバレーボールに関係する「ナンバ歩き」を
取り上げることにしましょう。

・「ナンバ歩き」のポイント
ところで「ナンバ歩き」ってご存知ですか?
古来日本人の歩き方と言われ、今現代人の歩き方と違い、
歩行する際に出した脚と同じ方向の手が前に出る、
これは極端な例ですが、要は、普通は出した脚と
反対の腕が前に出ない普通でない歩き方。

「ナンバ歩きのポイントは上半身と下半身を縦に連動
させること。足に合わせて腕を上下すると、上半身の力も
使って身体全体で足を引き上げるため、ヒザへの負担が
軽減できます。また普通の歩き方は足を伸ばした状態で
かかとから着地するためヒザに負担がかかりやすいですが、
ナンバ歩きはヒザが曲がったまま足裏全体で着地するため
ヒザへの負担は少なくなります」。(同HPより)

ここでは記述がないのですが、番組の中では、
ナンバ歩きは昔の日本人の歩き方で、今の歩き方のように
上半身(腰部あたり)のひねりがなく、洋服でなく着物が
日用着だった昔(しかしそんな昔でもなく明治の前、
江戸時代より以前です。)にはその着崩れを起こさない、
そしてエネルギー効率が非常に高く、長い距離を移動する
ことに適していると言われています。

伊勢参りなど1日何十キロも歩けたのはこのナンバ歩きの
ためとか、飛脚は1日何百キロも走破できたのは走りの源流が
このナンバ歩きにあるからだと説明していました。
要点を絞ります。

1、着物(洋服ではない)が着崩れしない
2、長距離歩く(走る)のに適している

ことがナンバの特徴と言えると思います。

通常の歩き方では、出した足の膝が伸びてしまい
かかと着地になり、膝に衝撃が直接かかりますが。
しかしナンバの場合は膝が緩んだ状態で着地することになり、
膝のクッションで衝撃を緩和することができるとは、
怪我の予防に繋がりますね。

また、右足を右腕で引き上げるので、足だけを使って
引き上げるのではなく、その力の出力が軽減されるとのこと。
だからエネルギーの消費が少なくて済み、長距離を走ることが
できるそうです。

着崩れしないこと=上半身のブレが生じない=身体の角度
(矢状面、冠状面)が一定を一定に保つことができる
=目線がブレない。(地面と水平方向、左右面について)
=相手の動き、ボールがよく観える。

これは理想的なディフェンスの動き方なのです。

バレーボールのディフェンスのムーブメント(動き方)は、
あまり長い距離を移動せず、かつ相手を観察しそこから
打たれる(飛来する)ボールを察知、感知してそのボールが
来る場所に移動し、理想的なフォームを作りボールを
適正な角度、強さにボールを弾き返します。

トップクラスのプレーでその時間はコンマ何秒の瞬速の
世界でこのディフェンス態勢を取らなければなりません。
それにはボールが飛来してからそのフォームを作るのでは
遅すぎ、間に合いません。

ですからボールが来る前からその姿勢を作って移動して
おかなければなりません。理想的な上半身の形を保って
下半身を動かす。(移動する。)

そのためには上半身(上体)を安定させて移動せねば
なりなせん。そこで「ナンバ歩き」着物の着崩れを
起こさない=上体のブレを起こさない、この動き方が
必要になるのです。

加えて、

普通の歩き方で片方の膝にかかる負担114kg
ナンバ歩きは85kg (同番組より)

という負担の少ないとのことで、怪我のリスク、
エネルギーを無駄に使わない「省エネ効率の高い」
動き方なのです。

この番組を観て、改めて、技術的にも体力的にも非常に
高効率である「ナンバ歩き」この応用はとても有用である
と思いました。

機会があれば、「ナンバ歩き」の具体的なイメージ
=バレーボールへの応用をまたご紹介したいと思います。

【編集後記】

暑いですね、、、昨日関東地方の梅雨が明けたとのこと。
これから夏本番です。ここで気をつけるべきはやはり熱中症。
予防対策は万全に行なって下さいね。

夏季の活動のキーワードは、
1、短い時間で集中。
2、練習時間は涼しい時間帯を選ぶ。
3、どうしても炎暑で行なう場合は適時、
適切な水分補給(塩分、ミネラルも含め)
4、栄養摂取(食事)、休息+睡眠を充分に行なう。

です。
どうか健康にバレーボールライフをお過ごし下さいね!

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