祝 五輪出場、全日本女子! 五輪最終予選兼アジア大陸予選(OQT)の結果

加藤 敦志 講師一覧


おめでとう、真鍋ジャパン。
リオ五輪出場権獲得。

あなたさんこんばんは。
バレーボールメルマガ(メルバレ)の加藤です。

さて、このメルマガを書いている本日の昨日、5/21(土)イタリア戦において、2セットをとった時点において、勝点でタイを上回り、最終日を待たず五輪出場を決めました。
(最終予選枠3位確保にて)

絶対に勝たなければならない試合がそこにある!
そこを乗り越えた全日本女子チームに、アッパレ。

結果をおさらいしておきましょう。
5/14(土)VSペルー 3-0 ○
5/15(日)VSカザフスタン 3-0 ○
5/17(火)VS韓国  1-3 ●
5/18(水)VSタイ 3-2 ○
5/20(金)VSドニニカ共和国  3-0 ○
5/21(土)VSイタリア 2-3 ●  3勝2敗 勝点12(5/21時点)
5/22(日)VSオランダ 19:00(フジ系列放映予定)

※オランダ、イタリア、日本(五輪五輪最終予選枠)、韓国(アジア枠?)の4つの国が本予選を突破しました。

※後1試合を残していますので、最終順位についてはまだ未定です。(5/22現在)

ちなみに最終予選枠のライバル、タイはこの時点で3勝3敗(勝点9)で、最終日のペルー戦で勝ち点3を上げ、たとえ日本がオランダに勝点0で敗れても、セット率の差で上回ります。

しかし、しかし、薄氷を踏むとはこのことです。

事の発端は韓国戦の敗戦。
すばらしいサーブ戦術にしてやられてしまい、アジア枠1位を狙ったOQTの戦略は大きく崩れます。
そして、これも大誤算といえるタイ戦の大苦戦。第5セット目の4-10からの大逆転勝利を収めましたが、まさしく勝って、勝負に負けたとはこの事。

そのタイは日本を完璧に打ち破った韓国を見事にフルセットの末、破ってしまいました。
ですから昨日ヨーロッパの強豪のイタリア、オランダを残す日本チームから2セット奪取することは、本当は簡単ではなかったのです。本当に危なかった。

その中で、このイタリア戦木村主将が本当によくスパイクを決めました。
主将としての役割をプレーで引っ張った形。
すごい集中力でした。

火事場の底力

「久しぶりに木村のスパイクから炎が出ている感じがした」とは真鍋監督談。
まさしく、その通り。彼女のジャンプは全盛期を思わせる高さがありました。

ジャンプしてから頂点に到達、そからの滞空力が長かった。
その空中で浮いている間にイタリアの高いブロックを感知、察知して非常に高い精度でブロックを打ち抜いた印象です。
その主将の奮闘に他のメンバーが奮い立ったチームだったと思います。本当に素晴らしい。

しかし全体を通して全日本女子を省みたところ、(加藤)は「喝っ!」を入れたい。

なぜって?
それは、戦術がよく見えなかったこれに尽きます。
アジアのライバル韓国、タイを見てみましょう。

先ず韓国この(加藤)をして身震いするくらいの工夫を凝らしていました。
多分今までにないタイプのサーブを打っていたようです。
ジャンプフローターのトス、打つタイミングから無回転のフロートする(浮いたり、沈んだり、不規則な動きをする変化をもつ)打球ではなく、スピンをかけるサーブを工夫していました。
それもかなり高打点のもの。この対策日本は全くとれていなかったように移りました。(No4キム・ヒジン。異次元のサーブ効果)

また、カーブやシュート回転で打ってくるサーブもあり、日本のレセプション(サーブレシーブ)陣を大きく崩していたのが勝因となったと思います。

またタイにおいては日本の株を完全に奪う速攻コンビネーション戦術。

あの日本戦の第5セット、監督へのレッドカードが出されるなど異常な状況に置かれた中で、セッター交代。そこでも最初の配給にAクイックを選択したあたり自分たちのバレーボールをやりきる強さを感じました。
(この場面では日本はブロックで対抗しました。)

「らしさ」
を出した点=チームの特徴の表れ=チーム戦術を徹底したところにおいてはこの2チームに軍配が上がったように思います。
そこが、大いなる苦戦の原因、アジア枠を取りきることができなかったところではないかと考えるのです。(あのハイブリッド6はどこへ消えたのでしょう?)

もう一つダメ出しして申し訳ありません。
あの全日本のパス力では、トスが単調になって、高いブロックが揃うリオ五輪出場チームには苦戦を強いられるのは必至。
とにかくAパスそれも場所に返っているだけではなく、セッターが料理しやすい球質のボールを返球して欲しかった。
AからBの後半のパスになっていることが多くみられたことは大変残念でした。
こういうところは五輪までの時間に修正できるところですから、是非直して欲しい。
期待をこめた喝、です。

いろいろ苦言を呈しましたが、ホームで絶対有利という逆プレッシャーの中、よくそれに耐えて五輪の切符を取ってくれました。
本当に有難うございます。
ただただそういう思いです。

【編集後記】

熊本地震が発生して、その熊本で不自由な生活を送っておられた(加藤)の恩師H先生の続報が事務局に寄せられました。

『こんにちは。
いつも楽しくメールマガジン読ませていただいております。
<<有難うございます。>>

私は福岡県のとあるバレー部の顧問をしております。
<<そうですか?チームの調子はどうですか?>>

先日、メールマガジンにも話に出ておりました熊本のH先生が来られました。
今は、また元気にチームを見られています。
<<本当ですか?!>>

また益田清風のクマ先生にも以前大学のコーチしているときによくお世話になったものです。
バレーを通して多くのご縁をいただいています。
<<えっこちらもマジ?!>>

私自身も高校から長崎のほうに出て、ずーっとバレーしていました。
<<そうですか、バレー人生を謳歌されていますね。>>

この間H先生ともこのメール(マガジン)の話で盛り上がりました。
<<このメルマガ、少しは話題になっているのですね。 有難うございます。>>

いつもありがとうございます。
<<いえいえこちらこそ>>

うちもがんばっていこうと思います!
<<はい、期待しております。共に高見を目指しましょう!>>』

う、うれしい。お便り本当に有難うございました。
奇しくもあの災いがもたらしてくれたこのご縁。
(加藤)は大切にしたいと思います。

※バレーボールってなんと不思議な繋がりを持てるスポーツなんでしょうか?
このところそのパワーをしみじみ感じています。

H先生は既に還暦を過ぎておられると思います。
まだまだ現役でご活躍とは。男気のH先生のこと、「地震なんかに負けておられん!」と闘志を燃やしているに違いない!
熊本のバレーボールがもしかしたら熱い、絶対熱いに違いありません、
皆さん。(加藤)はずっと、ずっと応援していたいです。
よろしくお願いします。

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