8(戦略的)セッター考

加藤 敦志 講師一覧


暑中お見舞い申し上げます。日本全国酷暑の夏です。
なんども繰り返します。くれぐれも熱中症には
気をつけてください。

先週末に山形田川地区小中高合同女子強化練習会兼
指導者講習会に行って参りました。それが、すごい熱気、
この地方は本当にバレーボールが盛んな地域で、今回2年ぶり
なのですが、またこちらも良い刺激を受けて帰ってきました。

選手、指導者・コーチ、父兄の方含めると100名以上が一同に介しての
盛大なものでした。暑さも忘れるこの熱気、またレベルが全体に高い!
すばらしいバレーボールの発展の地に行く事ができた大変しあわせでした。
(精一杯講師を務めさせていただきました。)

来週からはその様子をお知らせしていきます。
テーマは、Passion(情熱)です!

○「セッターがいま一つ」戦略的フォーム論 最終回

「GW合宿(高校女子:長野県長野市南長野運動公園体育館にて)での
コーチング内容、「セッターがいま一つ」そして、

「安定した(トスの)フォーム作りを阻害するのは、固定概念だった!」
をテーマでお話を進めてきました。

今週はその最終回です。

「両手に生卵を軽く握り、双眼鏡のように親指と人差し指で輪かを
作ったような形で左手の双眼鏡から右目で覗いて何かを見ている感じ。
生卵(手の)フォームの実用性」。

「(トスをどこに上げるか)敵に悟られないことが重要」。

だから、ボールをキャッチ&リリース(つかんで-すぐ-離す)
前に手のひらが天井に向いてしますこの相談者のセッターさんに、
ボールの方向を指し示す手のひら(オーバーパスアクションにおいて)は
なるべく敵に見せないようにするべきで、よく観られる手のひらを開くより、
卵むすびの手の形(フォーム)がいいよ!とセッターさんに説いたのでした。

ここまで来て、上手くなりたいと言っていた、セッターさん。
急に顔が曇ってきました。ここまで納得していると返事していたのだけど、
何が起こったのでしょう??

こういう風に教わって来たのです!

と唐突に一言。、、、、えっ?
ちょっと待てよ。上手になりたいことあるのだけれどフォームを
いじってではなく、そのままのフォームでトスを安定させたいのか?!
漸くこちらも気付きました。

そうです、彼女は自分の技術に自信を持っていた。
だからフォームの改善をする必要性を感じていなかった。
今のフォームで安定したトスを上げることのみを欲しているのだった。

しまった!私の思いと彼女の思いが一致していなかった。
そこが私と彼女(コーチと選手)の大きなボタンの掛け違いでした。

申し訳ない。
そこからはフォームというより、地面とそこを下半身でキックして
得られる力を右足に伝え、そこから上半身(特に右側)から腕、肘、
手首を通じてボールに正しい方向で飛ばすように、そして、何回々々も
練習して、よいトスの時のイメージを忘れずに。そして次からは
そのイメージを再現するようにしたらいいよと伝えたのでした。

しかし、はてさて、いくらやってもコーチング・指導に終わりや
完成はありません。常に勉強が必要なことをこちらも痛感しました。

この6月のインターハイ長野予選では、そのセッターさんのチーム、
目標の県ベスト8の目標は達せられなかったと顧問の先生から連絡が来ました。
しかし、真摯に自分のトスを向上させようと自ら学習し、積極的に知識を
得るように取り組んだ日々はきっとかけがえのない貴重な一瞬、時間であり、
これからの人生にとっても大きな原動力、取っ掛かりとなると信じています。

積極的に自分の課題に取り組むこと。それをずっとずっと続けて欲しい。
高校バレーは終わったかもしれませんが、人生のセットアップは
まだまだ続きますから!

【編集後記】

現在、大よその競技の(日本代表選手、チームの)強化の拠点と
なっているのが東京にある味の素ナショナルトレーニングセンター。
専用の練習施設、最新のスポーツ医科学を生かすことができる環境が
整った日本のスポーツの中心地となっています。

そこのバレーボール専用体育館。そこに使われているデザインがあります。
それをみるとどの競技か一目見てわかるイメージとなっているのですが、
さてバレーボールはどの技術要素(サーブ、レセプション(サーブレシーブ)、
トス、スパイク、ブロック、ディグ)のイメージとなっているでしょうか、
それが問題です。さてどうでしょう?

答えはなるほどと思うものなのです。さすがに日本のバレーボールの象徴。
来週まで答えは待って下さい。

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