セッター論 その3

加藤 敦志 講師一覧

「セッターがいま一つ」

「安定した(トスの)フォーム作りを阻害するのは、
固定概念だった!」
さてそのコーチをしたセッターさん、トスが安定しない
ということでどんな状態だったかというと、

1、セッティングポイントを推測し、正確に素早く移動する、
ことがいまひとつ。

遅かったり、潜り込んだとしても不適切な位置に間違って
行ってしまう。
2、右目の上部で下半身と地面からの力を受けながら、
同時にボールキャッチ(フォールド)&リリース=F&R
(※キャッチはルールブックで反則となる用語となっています。
以前のフォールディングがキャッチボールとなっています。)
ですから、フォールド(指、手のひらで)=包むを今より使用します。)
を行なう。そのF&Rの動作に入る前の手の構え(フォーム)、
手のひらが天井に向いてしまう。
3、右目の上部でなく、顎の上部にてF&Rを行なっている。
がありました。

1、の動作が不確実だと常に違ったフォーム、
2、に繋がるのですが、F&Rの位置がずれてしまい安定した
トスの供給ができなくなります。

それに3、のF&Rが顎の上で、が加わるとその不安定要因に
拍車をかけてしまいます。
皆さんはお分かりでしょうが、安定した動作、上手な動き
というのは常に一定で、合理的な動作から生まれます。
それは機能的な美しさを伴います。しかしこのセッターさんは
いつもそのフォームがばらばらなので。その美しさを
感じることはありませんでした。
一つ目の改善ポイントは、機能美を身に付けること。
さて、2、の「F&Rの動作に入る前の手の構え(フォーム)、
手のひらが天井に向いてしまう」。に言及します。

手のひらが天井に向いている=相手に手のひらの方向を
見られていることになります。それはリスクがあります。

ボールの接地面は、相手にとってボールの行方を見極める
ことができるリスクを伴った危険部分(リスクポイント)なのです。
オーバーパスアクションでは手のひらがそのリスクポイントになります。
そのリスクポイントを長い時間見せる、いや、見せびらかすような
フォームをしているそのセッターさんは常に相手に読まれる情報を
発信してしまっていることになります。
スポーツとはある一定のルールの下に、身体活動で勝ち負けを
競い合うものです。ですから、相手に先んじなければなりません。
その工夫をすることが鍛錬であり、練習です。その際に注意すべきは、
相手に悟られるような動きは禁物だということです。
こう論じていると、フォール&リリースをする直前の手の構えは
手のひらが相手に見えないようにすること。両手の手の平が
天井に向いた状態では、相手ブロッカーにフォールド&リリース
されてトスになって出るボールの行方を指し示すものとなりませんか?

さて、そこで2番目の改善ポイントが出てきます。

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