ゲームの主導権を取るために必要なこと
この前、久しぶりに息子たちを連れて「Vリーグ」の試合を観戦しに行ってきました。
対戦カードは「東レ対サントリー」の一戦です。
息子たちとは「接戦になるかな」と試合前から話をして盛り上がっていたのですが・・・。
試合結果は「東レ3—0 サントリー」と東レの強さが際立った試合となりました。
息子たちと感想を言い合っていたのですが私の感想は、「この試合結果ストレートだったが、とんでもない試合だった」でした。
今回は、この試合がどのように凄かったのか、その点について述べていきます。
これからのチームづくりのご参考にしていただけると嬉しいです。
自分たちの「得意技」で主導権を取る
この試合は序盤から東レの「得意技」で完璧に主導権を取ったことが、勝利のポイントとなります。
では、東レの「得意技」とは何か?
「サーブで崩してからのブロック(ワンタッチ含む)」です。
サーブでサントリーをどう崩したかは別の回で述べたいと思いますが、東レのジャンプサーブやジャンプフローターサーブでサントリーの守備陣を崩し、東レのブロック陣は相手セッターのトスをレフトかライトのオープントスに絞り、ブロックシャットアウトするか、ワンタッチでつないで決める流れです。
東レは、この試合展開を序盤から実施し、試合の主導権を完璧に取ってしまったのです。
このような試合展開になると、サントリー側にもある変化が出てくるのです。
その変化が、また東レの流れを作っていくことになるのです。
相手チームに「ミス」させることで主導権を取る
試合の序盤から中盤にかけて、サントリー側にある変化が出てきます。
それは「ミス」が多く出てきてしまうことです。
どのようなミスが出てきたのか?
まずは「レセプションのミス」です。
序盤サントリー側はレセプションを崩されている状態でしたが、中盤・後半からは、東レのサーブで崩されるどころか、サーブポイントを取られるケースが多くなってきました。
サントリー守備陣はアウトサイドヒッターとリベロで固めていましたが、まずアウトサイドヒッター1人が崩されて、連鎖する形でリベロも崩されました。
その後に起こることは「スパイクのミス」です。
レセプションが崩され、アウトサイドヒッターかオポジットへのオープントスを上げますが、東レのブロック陣にワンタッチも含め、ブロックにかかってしまうと、サントリーの攻撃陣は「戦意を失うか」か「イライラが表に出てしまう」結果となります。
それが出てしまうと、もうスパイクを決めることは困難となります。
- スパイクを狙いすぎてアウトになる・・・。
- 力を入れすぎてふかしてしまい、アウトになる・・・
試合の中盤・終盤にサントリー側の攻撃陣によく見られた光景でした。
そうすると、最後はサントリー側の「あるプレーヤー」が追い込まれます。
相手セッターを追い詰めれば勝利は近い
最後に追い詰められていくのは「相手セッター」です。
試合の終盤は完全にサントリーのセッターは追い詰められていました。
まずレセプションが返ってこないことで、動かされ疲労が蓄積されます。
上げたトスをアタック陣は決めることが出来ない。
レセプションが返ってこない状態でミドルブロッカーにトスを上げてもコンビがあわない、と落ち着きたくても落ち着けない状態です。
最終は、2アタックで決めにかかりますが、東レ側には完全に読まれている。
ここまででもサントリー側のセッターは追い詰められているのですが、最後のとどめとして、「サントリー側のセッターと同じパターンで、東レのセッターがトスを上げて、得点する」展開でした。
サントリーがミドルブロッカーで得点できず、次の攻撃では東レがミドルブロッカーで得点を決めるといった展開です。
これで完璧に東レが試合の主導権を取って、勝利を手にしたのです。
まとめ
今回は「ゲームの主導権を取るために必要なこと」というテーマで述べさせていただきました。
ポイントになるのは、
- 自分たちの「得意技」で主導権を取る
- 相手チームに「ミス」させることで主導権を取る
- 相手セッターを追い詰めれば勝利は近い
以上になります。
この試合がとんでもない試合と感じたのは、東レの完全勝利に惚れ惚れしたことと同時に、サントリーといった経験を積んでいるチームでも、ここまで完璧に崩されてしまうのか・・・と恐怖すら感じました。
今回の内容で、何か一つでもチームづくりのご参考になることがあれば嬉しいです。
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長崎県出身で、現在は京都市在住。子供3人の父親。中学校から友人たちとバレーボール部に入部。ポジションはセッター。高校時代所属バレーボール部は長崎県ベスト4他、九州大会出場2回、九州大会準優勝1回と実績を残すが、私自身はベンチメンバーでした。部員人数も少なく、オールラウンドとして控え要員とともにマネージャー的な存在でもあり、また他チームの選手分析および戦術分析など経験。その経験から得たことや皆さんに役立つバレーボール情報を提供してききたいです。また現在はママさん方とバレーボールを楽しんでおり、子供から大人の方々まで「バレーボールは楽しいスポーツ」であると伝えていきたいです。
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