身長が低い選手でも向上できる数字「サーブレシーブ判定率」とは?

レシーブ テクニック 辻 貴大

今では、バレーボールもデータ化が進み、プレーヤーのパフォーマンスが様々な数字で評価・判定・可視化できるようになってきました。

代表的なものとして、スパイク決定率スパイク効果率や、サーブレシーブ成功率などが挙げられます。

しかしながら、このような公式な定義がなされていないものの、効果的に選手を評価する指標は存在します。

数年前に「マネーボール」という映画が公開され、野球におけるこのような指標の重要性を説いていました。

そのバレーボール版となります。

私のような身長の低い選手が勝とうと思ったら、このような指標を高めていくことは非常に効果的です。

そこで、今回はその中でも私個人が「サーブレシーブ判定率」と呼んでいた指標についてご紹介していきたいと思います。

「サーブレシーブ判定率」とその重要性

私個人が現役時代に勝手に定めて、且つその向上を磨いた「サーブレシーブ判定率」の定義をまずご紹介したいと思います。

サーブレシーブ判定率とは、次のように定めます。

  • サーブレシーブ判定率(%)=相手サービスをアウト判定した本数÷実際のアウト本数

算出方法は上記の通り、至って簡単でレシーバーがアウトと思った本数に対して、実際の判定がどうであったかだけです。

次に、このサーブレシーブ判定率というものがなぜ重要なのかをご紹介したいと思います。

それは、サイドアウト制のバレーボールではサーブミスも他の攻撃と同じく等しく1点となるからです。

しかも、スパイクやブロックによるシャットと比較して、非常に楽に得点とすることができるため、この能力を高めることは体の小さなレシーバーにとっては大きな武器となります。

余談ながら、野球で例えるなら選球眼に似た観点でフォアボールによる出塁率の高さのようなものです。

サーブレシーブ判定率向上のコツ

そんな、バレーボールの選球眼とも言える能力をどのように向上させるかについて、ご紹介したいと思います。

仮に身長170cmの人がフローターサーブを打つ場合を考えます。

この人のサーブがネットを中心として落下し始める、最低高さがネット高と同じ2m45cmであるとすると、エンドラインのギリギリに落ちることを想定します。

想定して計算すると、自陣1m当たり27cm落下するという計算になり、前衛位置(3m)では1.64m、後衛位置(6m)では0.83mとなります。

この計算では、前衛でちょうどオーバーハンドで処理する高さ、また後衛はアンダーハンドでレシーブする高さとなっています。

ただし、この計算はエンドラインギリギリに落ちることを想定しているため、ほぼ確実にアウトとなるよう安全率として1.2倍すると、前衛位置(3m)では1.97m、後衛位置(6m)では1.0mとなります。

この結果より、前衛の場合はジャンプしてオーバーハンドで処理できない高さまた後衛はオーバーハンドパスで処理するような高さであれば、見送ってアウトを狙った方が得策と考えられます。

自身が現役の際には、ここまで詳細に計算したり、目安を設定したりと厳密に意識していたつもりはありませんが、この結果は個人の経験からも妥当な感じがしており、非常にしっくりしています。

これが100%に近い値であると、レシーバーながら得点に貢献することができ、またご自身のジャッジの声への信頼度も増すことでしょう。

まとめ

今回は「サーブレシーブ判定率」を代表例として、公式には定義されていないプレーヤー評価のための指標をご紹介してまいりました。

まだまだこのような指標は存在すると考えられます。

これからも自身の経験等を生かして、このような指標をご紹介していきたいと思います。

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この記事を書いた人辻 貴大辻 貴大
はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。

 

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