生き物診断から自身のメンタルパターンを活かすマインドの持ち方を考える―ストレスフリータイプ編―
「生き様診断」による4つのメンタルタイプとは
メンタルトレーナー久瑠あさ美氏が提唱する「生き様診断」は、アスリート個々のメンタルタイプを大きく4つに分類できる性格診断です。
この診断により、
- 自分に対する肯定/否定
- 他人に対する肯定/否定
の2つの軸により、心理学的なメンタル面の違いを
- 王様
- ストイック
- 受け身
- ストレスフリー
の、4つのタイプで表しています。
今回まで3回に渡って、これらのタイプをご紹介してきましたが、最後の「ストレスフリー」タイプとなります。
バレーボールにおいて、このタイプの代表的な選手として、元全日本代表のリベロ津曲勝利選手が思いつきます。
では、その特徴やメンタルトレーニングについて早速、考察していきたいと思います。
なお、ご自身のメンタルタイプの判定については、下記の記事の設問に答えていくことで簡単にご理解できますので是非、実施してみてください。
生き様診断テスト | 久瑠あさ美のメンタルトレーニング講座 | 日立ソリューションズ (hitachi-solutions.co.jp)
「ストレスフリー」タイプの特徴
「ストレスフリー」タイプの人のマインドは、自己肯定および他人肯定です。
この人は、ご自身も他人も尊重することができ、周囲との調和能力が高いのがポイントです。
バレーボールで例えるならば、
- 仕事人的なポジションのセッターやリベロ
- 人望の面ではキャプテンやサブキャプテン
などが該当するでしょう。
上記でご紹介した津曲選手は、ご自身のことを「本当に堅実に、自分の仕事を100%やる。ある意味、自分の仕事以上をしない仕事人」と評している通り、積極的に周りに働きかけるというより、自分の役割を確実にこなす選手でした。
長所は、その姿勢や他人と調和した平穏な状態をチームに創り出し、それが「求心力」となってポジティブな空気をもたらすことができることです。
一方で、短所は何よりも平和的な状態を保つあまり、そこに甘えやぬるさが出てしまい、チャレンジスピリットを避けてしまいがちな傾向があります。
ですので、「ストイック」や「受け身」タイプのように牽引力のある人から良い影響を受けることで、挑戦する気持ちを高く保つことがおすすめ
「受け身」タイプのメンタルトレーニングとマインドの持ち方
「ストレスフリー」タイプのマインドは、安定性と調和を基調とした心ですので、どうしても現実ライン付近に留まりがちです。
良くも悪くもプレッシャーを感じにくく、妥協や受け流しがうまいです。
逆に言えば、最もメンタルの振れ幅が少なく周囲の重圧や期待に強く、動じない心の持ち主です。
ですので、周囲から期待や信頼を感じ取り、ご自身の力に変えられる「勘違いの才能」を発揮することで、よりパフォーマンスを向上させることが大事です。
「ストレスフリー」タイプの人のバレーボールにおけるポジションや役割について、ゾーン/非ゾーンのマインドの持ち方をまとめてみました。
ゾーン | 非ゾーン | |
エーススパイカー(スパイク) | おれのスパイクは十分、通用する | 今の自分を超えて、もっと上を目指したい |
リベロ(レシーブ) | 自分の仕事を黙々とやっただけだ | 自分の仕事を黙々とやるだけだ |
セッター(トス) | みんなの息が合っていて、いいね! | みんなの息を合わせる努力を自分がしないと |
サーバー(サーブ) | いつも通りのルーティンでOK | どうせミスするなら、点を取りに行くサーブにせねば |
最近は、インターネットの普及により、内向的でプレッシャーに弱い人が多くなりつつあります。
そんな中で、周りの期待や良い意味でストレスを感じないで成長していける、このタイプは貴重な存在です。
常に「現状ちょっと上」の理想を意識することで、期待を力に変えられる能力が開花され、持ち前の良さやパフォーマンス向上につながります。
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はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。
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