サイドアウトの確率を上げるW型フォーメーションの応用方法とは?
サーブレシーブにおいて、最も基本的な形であるのはW型フォーメーションでしょう。
このフォーメーションは入門ということあり、小~高校まで幅広く用いられており、これ自体はとても理にかなった陣形です。
今回は、このW型フォーメーションの考え方や応用について、ご紹介していきたいとお思います。
目次
なぜW型フォーメーションは理にかなっているのか?
小~高校の場合、コートの大きさは変わりませんが、ネットが低く設定されています。
そのため、サーブに対して、相対的にレシーバー1人が守る範囲が相対的に広くなってしまいます。
また、個人の技術もまだまだ発展途上のため、サーブレシーブ率を向上させる対策として、相対的に1人の守備範囲を狭くする必要があります。
結果としてレシーバーが多くいた方が良く、その点でW型フォーメーションは理にかなっています。
W型フォーメーションの応用
ここでは、W型フォーメーションの応用形として、守備型と攻撃型に分けてご紹介していきたいと思います。
基本的には、前衛に位置するスパイカーのポジショニングを工夫することを基本として、変形をさせていきます。
守備型
1-1フラット
前衛と後衛の前後間隔を狭くし、可能な限り一直線に並ぶ陣形となります。
こうすることで、レシーバー自身の補球範囲が直接的になり、誰が取るかを素早く判断することができます。
特に、相手が強力なジャンプサーブを打ってくる際に、特に効果的なフォーメーションです。
1-2:スモールパッケージ
前衛および後衛の間隔に加えて、左右の間隔も詰めて中央に集まる陣形です。
中央に集まるため、外側に位置する人の守備範囲は大きくなりますが、間隔が狭い分、誰が補球するかの判断は最も早くできます。
特に、初心者チームでサーブレシーブが崩れてしまった場合、とにかく判断だけでも、早くして立ち直る必要があります。
また、コートのコーナー部は死角となりますが、逆にある程度のレベルまでは、相手のサーブミスを誘う効果も狙え、結果としてレシーブからのラリー取得率が上がります。
攻撃型
2-1:スプリット
このフォーメーションは、W型フォーメーションを基本にしつつ、サーブレシーブの上手な選手の守備範囲を広く取り、多くコンタクトさせることで、他のスパイカーはその後の攻撃準備を前提として動けるメリットがあります。
例えば、ウイングスパイカーはよりコート外側に位置し、中央を後衛のリベロが多く受け持つといったパターンがあります。
相手サーブが急速もあまりなく、単調なフローターサーブの際に有効です。
2-2:4人制フォーメーション
W型フォーメーションから、クイックを打てる前衛センターを完全にサーブレシーブにさせない攻撃型のフォーメーションです。
また、センター以外にもエーススパイカー(オポジット)を守備に参加させないのも、このフォーメーションの派生形です。
当然のことながら、これら選手がサーブレシーブに参加せず攻撃に専念することで、サイドアウトの可能性は高まります。
ただし、サーブレシーブは残りの4人で行うため、範囲も広く、高い補球力が求められます。
2-3:2セッター
このフォーメーションは少し特殊で、セッターがチームに2人存在し、且つ、その選手がスパイクもそれなりに打てる選手が揃っているときに可能なフォーメーションです。
後衛側のセッターがトスアップすることで、常に攻撃が3枚(バックアタックを含めると4枚)使えるメリットがあり、相手ブロックの的を絞らせないことが可能となります。
攻撃が多彩になる一方で、このフォーメーションは後衛セッターの位置するポジショニングがサーブで狙われやすいため、全員のサーブレシーブ力の底上げが必要です。
はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。
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