試合でタイムアウトを取るタイミングとは?

戦術 辻 貴大

バレーボールのタイムアウト

バレーボールは、1セット各チーム2回までタイムアウトアウトを取ることができます。

タイムアウト自体は1回30秒と非常に短いですが、

  • 試合間の水分補給といったフィジカル面での対策
  • 試合の流れを取り戻したり、雰囲気を切り替えといったメンタル面での対策

として、とても重要です。

特に、後者の理由でタイムアウトを取る場合は、そのタイミングは難しく、チーム監督はそのタイムアウトを適切なタイミングで行うということがポイントとなってきます。

そこで今回は、試合においてタイムアウトを要求すべきタイミングについて、ご紹介していきたいと思います。

バレーボールは「流れ」のスポーツ

そもそも、バレーボールは野球と似ているとよく例えられます。

それは、プレーヤー同士が直接、接触しないノンコンタクトスポーツであり、サイドアウトによりプレーが切れ切れとなる「間」のあるスポーツだからです。

この「間」は普通にプレーできていればさほど重要視されませんが、ミス等により失点した際の「間」の使い方や注意を怠ると、連続失点につながってしまいます。

連続失点は相手を勢いづけさせる、いわゆる「流れ」を相手に与えてしまうことになるため、避けたいところです。

したがって、監督にとっては効果的なタイミングでタイムアウトを取ることによってこれを防ぎ、チームが勝つ確率を上げることが重要です。

タイムアウトはサイドアウトを除く、2連続失点で取るべし

結論から言うと、タイムアウトはサイドアウトによる失点を除いた2連続失点をしたときに取るべきです。

それも、特に2回目の2連続失点の際はなお更にです。

これには、数学的な根拠があります。

バレーボールゲームにおける「流れ」の研究(米沢・俵)というものがあり、この研究によれば、2連続失点が2回以下の場合、チームの勝率は47.5%で、どちらに転ぶかわからない結果となっています。

また、

  • 3連続失点が1回
  • 2連続失点が1回

のときも、勝率は37.9%と比較的、高い水準にあります。

この結果から、連続失点の回数が自チームが要求することのできるタイムアウトの回数内に収まっていることが、勝利へ近づく条件であることが見て取れます。

しかしながら、

  • 2連続失点が3回以上
  • 3連続失点が2回以上

となると、勝率は著しくなります。

具体的に、

  • 2連続失点が3回以上だと勝率は18.5%
  • 3連続失点1回と2連続失点2回以上だと8.3%

にまで低下してしまいます。

このことからも、2連続失点が発生したら、それが3回以上とならないよう適切にタイムアウトやメンバー交代を実施し、流れを取り戻すことが大切です。

連続失点を避けるために

更に、同研究では連続失点の内容やその始めについても分析がなされています。

これによれば、連続失点の内容は相手チームのスパイクポイントが47.2%と最も高く、これは仕方ないと思われます。

問題なのは、次いで24.1%で全体の1/4を占めるほど多い、自チームのミスにあります。

同様に、連続失点の始めも自チームのミスが28.2%と2番目に高い値であります。

この結果から、ミスがミスを生んで連続失点につながる危険性があるということです。

このことから、連続失点を避けるためにはミスによる失点を防ぐとともに、ミスした後のサイドアウトへの切り替えが重要であるといえます。

したがって、ミスによる連続失点が発生した際には、タイムアウトなどにより攻撃や守備のシステムの変化を与えることや、次いでミスしないよう前向きな気持ちになるようなメンタル的なテコ入れも必要だと言えます。

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この記事を書いた人辻 貴大辻 貴大
はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。