強豪校が試合前に意識していること

指導法 辻 貴大

前回、「強豪校の選手が練習で意識していること」という記事にて、「再現性の確立」の重要性をご説明いたしました。

今回はそれに引き続き、強豪校が試合前に意識してることについてご紹介していきたいと思います。

練習で身につけた再現性を発揮するために、試合会場で具体的に何を意識すればよいかをお教えしたいとお思います。

戦い試合前から始まっており、その行動次第で勝敗が分かれてきますので、是非ご覧ください。

天井の高さ、照明の明るさを確認しておく

当然のことながら、試合は普段練習しておる場所とは異なります。

地区予選などの段階ならば似たような体育館ですが、勝ち上がっていくと会場も大きくなっていきます。

そんな普段とは別の場所でも、「地の利」を早期に得ることが大切です。

そこで行ってほしいのが、天井の高さと照明の明るさを確認しておくことです。

天井の高さは、トスアップの際に、相対的にボールとの距離感を判断する指標となります。

また、照明も普段とは異なる位置や照度であるため、ボールの見え方が違ってくるでしょう。

なので、トスをあげるセッターやライトのポジションの方は、まずこれを意識してください。

対策として、試合前それもアップ前に天井をボーっと見て、眺めて目を慣らしてください。

自校勝った場合、次の対戦相手となるチームの視察と併せて、1時間程前から目を慣らしていくと良いでしょう。

総合体育館やアリーナでなど、天井の高い上位戦の会場であれば、なおさらこの対策が必要です。

コートラインと周辺の位置関係を掴んでおく

同様に、自陣のコートラインと四方の壁との離隔を確認しておきましょう。

バックラインとの離隔は、特にジャンプサーブやジャンプフローターサーブを打つ選手にとって、助走距離との位置関係に関わるので重要です。

またサイドラインとの離隔やベンチの位置はレシーバーにとって、サーブレシーブや強打レシーブのフォローに入る際に、追える距離の目安として知っておくとよいでしょう。

対策としては、実際にコートラインから歩数を数えながら歩いてみたり、走ってみたりすることです。

サーブの際に、ルーティンで行っている事柄をライン際から行うことで、いつもとは違う場所ですが、その会場での「いつもの自分の位置」を確認することができます。

試合前の合同アップで遠慮しない

いよいよ試合前のアップですが、通常これは相手校とコートを分けて行うことにでしょう。

そこで重要なのが、ここで変に遠慮してはダメということです。

ここは「自分の家だぞ!」と言わんばかりに、使えるエリアを広く作っていきましょう。

広くコートを使えるということは、その分、体を動かすことができます。

それにより、体の温まりが早くなるのは元より、当日のネットの張り具合(特に、センター以降を死守できればレフト側も含め総合的に)を確かめることもできます。

また、会場を自校色に染めるという心理的な効果も期待できます。

アップの際の陣取りには、明確なルールがあるわけではありませんし、負けてしまっては元も子もありません。

グイグイと自陣を広げていきましょう。

ベンチとの連携を綿密に図っておく

12人の登録選手同士で、誰が誰に対してサポートするかを事前に決めていくことも必要です。

タイムアウトの際に、そのパートナーに対して自身の好む飲み物の指定やタオルを渡しておくことで、本番の試合におけるタイムアウトを効果的に使うことができます。

また、監督やコーチに対して、レシーブカバーでベンチ方面に行った際には、設置されているベンチを蹴飛ばしてでもいいので、どかしてもらうように依頼しておきましょう。

いざ試合が始まってしまうと、そこまでは頭が回りません。

そんな中、連携を取れていないと集中力の持続・ケガにつながる危険性があるため、前もってチームとしてどう試合に臨むかを考えておきましょう。

この記事を書いた人辻 貴大辻 貴大
はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。