自身のメンタルパターンを活かすマインドの持ち方―ストイックタイプ編―

戦術 辻 貴大

「生き様診断」による4つのメンタルタイプの復習

前回から、「生き様診断」による4つのメンタルタイプというものをご紹介いたしました。

【バレーボール強育塾】生き物診断から自身のメンタルパターンを活かすマインドの持ち方を考える―王様タイプ編―

おさらいになりますが、

  • 自分に対する肯定/否定
  • 他人に対する肯定/否定

という2つの軸によって、個々のメンタルは、

  • 王様
  • ストイック
  • 受け身
  • ストレスフリー

の、4つのタイプに大きく分類されます。

今回はこのうち、「ストイック」タイプの特徴やメンタルトレーニングについて、ご紹介していきます。

ご自身のメンタルタイプの判定については、下記の記事の中にテストがありますので、是非やってみてください。

生き様診断テスト | 久瑠あさ美のメンタルトレーニング講座 | 日立ソリューションズ (hitachi-solutions.co.jp)

「ストイック」タイプの特徴

「ストイック」タイプの人のマインドは、自己否定および他人否定です。

この人は、自分の目指す美学に対する強い信念とこだわりを持っており、目標・理想を達成するためにひたすら努力します。

バレーボールで言えば、

  • 決定力が求められるエーススパイカー
  • 職人技を追求するセッターやリベロ

が、思い当たります。

長所は、常に向上心しかなく、自身の現状打破に挑んでいきます。

一方で、短所はその厳しさが災いして、他者に対しても同じレベルや美学を求めてしまい、孤立してしまうことがあります。

また、理想が高いあまりに、実現できないと挫折を感じてしまうことがあります。

ですので、このタイプの人は「王様」タイプの人と常に争うことで、より高いメンタル状態を保つか、あるいは「受け身」タイプの人がクッション役となってチーム全体との調和を図ると良いでしょう。

逆に、対局にある「ストレスフリー」タイプは、自らの高い理想への理解や関心を得られないため火に油を注ぐ結果となってしまいます。

「ストイック」タイプのメンタルトレーニングとマインドの持ち方

個人のメンタル状態は、

  • 理想
  • 挫折
  • 現実

があり、その間を揺れ動くようなイメージです。

メンタルであるべきは「自己超越」すなわち「ゾーン」であり、そのためには個々のタイプにあった「勘違いの才能」が必要です。

「ストイック」タイプの場合、理想と挫折の間のメンタルの振れ幅が非常に大きく、不規則なのが特徴です。

常に自分に厳しい姿勢でいるので、自分の思う現実ラインの下側に普段のマインドはあります。

そして、その努力が報われて一気に理想とする状態へ成果がパッと出るような波形です。

自分に常に厳しいため、その厳しさゆえにスランプや挫折に陥りやすい傾向でもあります。

そこで、「ストイック」タイプの場合は挫折を受け入れる、すなわち「挫折を楽しめる」ようになると勘違いの才能が発揮され、折れない心が手に入ります。

また、そのようなマインドがあれば、ゆずの「栄光の架橋」の歌詞で歌われているような苦労等が全て身に染みて、努力の反動としてより大きな飛躍が得られます。

このタイプにおける、バレーボールにおけるポジションや役割における、ゾーン/非ゾーンのマインドの持ち方をまとめると下記の通りです。

ゾーン 非ゾーン
エーススパイカー

(スパイク)

今までの苦悩と努力の上に、今の一本がある むしろ止められたのは、次のレベルにステップアップするための試練
リベロ(レシーブ) あれだけの数のレシーブを上げてきたなら、上げられないわけがない 自分は誰よりもレシーブを挙げている。だから、今の強打を初めて上げるのも自分しかいない
セッター(トス) 長きに渡って積み上げてきたコンビネーションが、今ここに 自分のトスワークには、まだまだ成長の可能性があったんだ
サーバー(サーブ) 様々に工夫して完成させた自分のサーブをもう1本! 今と同じミスをしないよう特訓あるのみ

非ゾーンでのマインドの持ち方で、重要な箇所を強調しました。

大事なことは、ストイックはむしろ「落ちた時」こそ、自ら楽しめるマインドを意識し、挫折や苦労、スランプも高い理想を成し遂げるための代償として受け止める潔さがあれば、飛躍の可能性は大きいです。

この記事を書いた人辻 貴大辻 貴大
はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。