バレーボールと4スタンス理論―B2タイプの身体の動かし方―
目次
4スタンス理論の復習…
「4スタンス理論」とは、人の身体の動かし方には4つのタイプが存在し、それぞれのタイプに応じた身体の動かし方というものがあるという理論です。
これまで3つのタイプの身体の使い方について、ご紹介してきました。
そんなシリーズも、いよいよ今回が最終回となります。
今回のタイプの方、大変お持たせしました。
今回は、B2タイプのバレーボールにおける身体の動かし方の特徴を考察していきたいと思います。
B2タイプの特徴
4スタンス理論におけるB2タイプのバランス基点は、分類区分から次の通りです。
B2タイプ:かかと側・外側・クロス
※分類区分
- つま先側:A ⇔ かかと側:B
- 内 側 :1 ⇔ 外 側:2
- 両肩と骨盤の連動:パラレル ⇔ クロス
以前の記事で私はA1タイプと記載させていただきましが、その対となるのが今回のB2タイプです。
A1タイプとは真逆でかかと側重心ですが、体幹をクロスに使う点は共通しています。
したがって、後ろ向きにダッシュするなどB2=かかと外側、A1=拇指内側を基点に回転するステップの際に、次に力が入る点が対のタイプの重心点、すなわちB2=拇指内側、A1=かかと外側と、非常に密接な関係にあるのが特徴です。
なお、ご自身のタイプの判定方法や詳細は下記のサイトをご覧いただければ、この後のご理解もスムーズにあると思いますので是非、ご一読いただければ幸いです。
B1タイプの身体の動かし方の特徴
それでは、具体的にB2タイプのバレーボールにおける身体の動かし方を考察していきたいと思います。
B1同様に、その場で「スクワット」のイメージ
これは、B1タイプのときと同様に、バランスの基点がB2タイプもかかと側にあるため、レシーブの補球体勢の形成には、まずその場で直線的に身体を圧縮させ、おしりとかかとを近づけるような体勢を作りましょう。
これが先に来て、次のステップとして股関節の前屈運動が来るというこの順序が重要です。
軸は、内側で作る「大内の三角形」が基本
B2タイプの場合、軸となるのは
- 首付け根(内側)
- 股関節(内側)
- 足裏
の、3点で構成される大内の三角形です。
こうなる理由は、B2タイプが体感をクロスで使うためです。
体幹をクロスで使うということはその分、体重移動も多くまた大きくなるため、スタンス幅もそれに応じて大きく取ることで安定した動きが可能となります。
したがって、各内側を意識して広げてやるイメージが必要となり、スタンス幅を一定に保つ必要があるパラレルタイプとの大きな違いがここです。
フットワークは、両ひざがより外側に動く「ガニ股」
体重移動が大きく出る分、躍動感あるダイナミックな動きが特徴です。
そのため、ひざは固定せずにより外へ外へと可動できる状態にしておくと良いでしょう。
腕の動きは、胸の下へ「ハンドダウン」
レシーブに関して、B2タイプの人の手の動かし方の特徴はおへそ(腰)付近へ向けて指す「ハンドダウン」のイメージで補球すると良いでしょう。
そして、出す手は外から抱え込むように両胸の前でふところを広く使うようにして、決して絞らないようにしましょう。
スパイクは「反りを大きくする」イメージ
B2タイプは体重移動が多く大きいため、逆Cの字のように「身体の反りを大きくする」ことでタメを作り、それを一気にCの字の姿になるようにフィニッシュさせる一連の流れとすると、より効果的に力を伝達させる力強いスパイクを打つことができます。
また、横のねじれにおいてもねじれるほどに捻転が増し、球に力がこもります。
おわりに
今日では、ますます多様性が重視されています。
現役時代にその名前を知り、バレーボールの動きとの関連を体系化したいと思っていた4スタンス理論が、そんな多種多様なプレーヤーのパフォーマンス向上の一助となれば、この上なく嬉しいです。
はじめまして。火曜日と担当させていただきます辻 貴大(つじ たかひろ)と申します。出身は千葉県で、県立千葉東高等学校で県立高校ながらベスト8・関東大会出場の経験があります。ポジションはレシーバーで、身長は168cmと体格には恵まれないものの、チームのムードメーカー、レセプションの安定性、小柄ながら最高到達点3m5cmの跳躍力を原動力にレギュラーとして活躍しました。自身の経験も踏まえ、小さいバレーボーラーに勇気を与えられるような魅力的な記事をお届けしていきたいと思います。
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